昨日、あなたに恋をした




 誠孝は不安に思っていた。

 ……さっきからの話をいろいろと考えると。

 俺は日子のストーカーだということにならないだろうか。

 朝、たまに玄関の前で待っている。
 日子の部屋のドアを開く音がするのを。

 自分の部屋で呑んで寝落ちした日子が、朝、自宅に戻っていったときなどは。

 身支度を整えて出てくるのは、このくらいの時間だろうか、とつい、計算してしまったりする。

 そろそろ行った方がいいんだが、と腕時計を玄関先で確認しながらも、なんとなく待ってしまったり……。

 日子が二度寝したり、寝坊したりしないか、心配だからだ、と自分に言い訳していたのだが。

 ドアの開く音がした、と思って出たら、日子の隣の感じのいい老夫婦だったときなんか。

 笑顔で挨拶しながらも、ちょっぴり寂しい気がした。

 そんなことを誠孝が悶々と考えている横で、一緒にエレベーターに向かいながら、日子が言う。