当事者のはずの東城は、
「よし、待ってるから、さっさと支度してこい」
と新太に追い払われ、日子のストーカー疑惑をかけられたまま、警備員の控室に戻っていった。
「東城さん出かけちゃうんなら、私、もう帰ります。
今日は東城さんとお話できたし。
イケメンいっぱい見れたし、最高でした」
と言って、裕子はまた部屋に上がることなく帰っていった。
そろそろ東城が出てくる頃だろう、と車に乗り込む新太のところに行き、日子は礼を言う。
「ありがとう、新ちゃん」
新太はいつものように、軽くいやいや、というかと思ったが、真面目な顔で前を見ている。
「さっき、偉そうに、偶然を装って会うくらいじゃ満足できないなんて言ってしまったが。
そういえば、俺もお前には強く出れてないな」
「え? なんの話?」



