「東城さん、呑みに行くってことは、今日は早めに仕事上がる日なんですかね~?」
夕暮れどき、まだちょっとだけ明るさの残る時間。
裕子とともに、日子はマンションへの道を歩いていた。
「そうかもねー」
裕子は早くに仕事は終わっていたのだが、日子が終わるまで待っていたのだ。
「あ、東城さん」
広い道の向こう。
マンション前の庭木の更に先に立っている小さな東城が裕子の目には見えたようだった。
「先に行きなよ」
と日子は笑って言った。
「私とマンション下で待ち合わせしてるって言えばいいじゃん」
「ありがとうございますっ、楓さん、神っ」
と裕子は抱きついてくる。



