日子~っ!
日子が裕子の話を思い出しながらも、東城のおかえりに、ほっこりしていたそのとき。
後方の暗がりには、誠孝が鞄を握りしめ、立っていた。
なんだ、東城がそこにいてくれるだけで、なんか落ち着くってっ。
お前は、俺の前では、いつも落ち着きをなくしているようなんだがっ!?
機嫌悪くなりながらも、正面玄関を避けて裏口から入るのも妙なので。
誠孝は仕方なく、ふたりの話している場所まで行く。
「お疲れ」
と素っ気なく言った。
すると、ふたりは自分を振り向き、
「あっ、沙知見さんっ、おかえりなさいっ」
「沙知見さん、今日もお疲れ様ですっ」
とすごい笑顔で言ってくる。
……くっ。
腹を立てていたはずなのにっ。



