「結局、部屋見せなくて済みました……」 誠孝の部屋のチャイムを押し、日子がそう報告すると、 「そうか。 まあ、片付いてよかったじゃないか」 と誠孝は言う。 「とりあえず、これで終わったな」 「そ、そうですね」 これでホッと一息 ……のはずだ。 なのに、誠孝に、終わったな、と言われた瞬間、日子は、 あれ? じゃあ、もう、沙知見さんとこうして仕事外で話すこともなくなるのかな、と落ち着かなくなる。 だが、 「今から暇か?」 と誠孝が訊いてきた。