インターフォン越しで結構ですと言ったのに、沙知見はドアを開け、出てきた。
「誠孝だ。
書いてあるだろ、いつも書類に」
裕子たちがクールなイケメンだと騒ぐ端正なその顔を覗け、仕事中と変わらぬ冷徹さで、そう言ってくる。
……いや、読み方までわからないじゃないですか。
ねえ?
と日子は、『沙知見誠孝』を見た。
腕組みし、自分を見下《みくだ》すように見て誠孝は言う。
「なんだ。
ぶっちぎりにゲームで負けた腹いせにやって来たのか。
さっきは素知らぬ顔をしていたくせに」
「……いや、あなたもじゃないですか」
と言いながら、日子は思っていた。
シゲタカの正体、
泥棒よりハゲタカより、タチが悪かったようだ……、と。
「誠孝だ。
書いてあるだろ、いつも書類に」
裕子たちがクールなイケメンだと騒ぐ端正なその顔を覗け、仕事中と変わらぬ冷徹さで、そう言ってくる。
……いや、読み方までわからないじゃないですか。
ねえ?
と日子は、『沙知見誠孝』を見た。
腕組みし、自分を見下《みくだ》すように見て誠孝は言う。
「なんだ。
ぶっちぎりにゲームで負けた腹いせにやって来たのか。
さっきは素知らぬ顔をしていたくせに」
「……いや、あなたもじゃないですか」
と言いながら、日子は思っていた。
シゲタカの正体、
泥棒よりハゲタカより、タチが悪かったようだ……、と。



