目が覚めても魔法は解けなかった。
シンデレラよりすごい、と日子は綺麗なおのれの部屋を眺めながら思った。
部屋に差し込む日差しもいつもより明るい感じがする。
今日、私は生まれ変わったんだっ、と思った日子はスマホを手に、誠孝にメッセージを入れた。
起きたら微動だにせず、知らせろ、と言われていたからだ。
折り返し電話がかかってくる。
「おはよう。
着替えたらすぐにうちに来い。
余計なことはするなよ」
……信用ないな。
私がピクリとでも動いたら散らかると思っているようだ。
そんな、天からなにかが降ってくるみたいに物やゴミが降ってはきませんよ、と思ったが。
でも、自分でも、ちょっとそんな気がして、日子は、そろっとベッドから出てみた。
なんとなく上を見たが、とりあえず、なにも降ってくる様子はなかった。



