待っていると言ったのだが、日子は誠孝を実家に連れていった。
突然の訪問で、手土産も持ってないんだが、
と思いながら、誠孝が庭に軽トラをとめて降りると、広い庭の向こうから白いもふもふの大きな犬と日子によく似た、長身で整った顔の青年が走ってきた。
犬と遊んでいたらしい彼はこちらをに気づき、
「あれっ? 姉貴、なんで帰ってきたの?
彼氏?」
と訊いてくる。
日子が否定する前に、
「彼氏連れてくるのにジャージ?」
と笑いながら、
「弟の高道です」
と挨拶し、手を差し出してきた。
反射的に握手しながら、誠孝は思う。
どこもルシファーじゃないじゃないか……。
青空の下で洗濯したりする洗剤のCMに出てきそうな、爽やかなイケメンだ。
さすが楓日子の弟。



