昨日、あなたに恋をした

「いえ、そんな、申し訳ないです」

「なんのために、俺がお前の向かいに住んでると思ってるんだ」

 私に家を貸すためではないと思いますね……。

「遠慮しなくていいという意味だ」
と日子の表情を読んで、誠孝は言った。

「ありがとうございます。
 でも、頑張ってみます。

 私、沙知見さんの部屋に何度かお邪魔して思ったんです。
 やっぱり、こんな素敵な部屋に住んでみたいって」

 私、頑張りますっ、と日子は宣言する。

「そうか……。
 俺から言うことは、もうなにもない」

 なんか大会前のコーチみたいになってきたな。