昨日、あなたに恋をした

 仕事中、データを見つめているのと同じ目つきで、こちらを見ている。

 沈黙と視線に耐えきれず、日子は口を開いた。

「あ、あのー、なんでしょう?」

 誠孝はようやく日子を見つめていたことに気づいたように視線を外して言う。

「いや、疲れ果てたお前が土曜一日で家を片付けられるか。
 部屋の惨状とお前の仕事以外の要領の悪さを思い出しながら、シミュレートしてみていたんだ」

 そのどちらもじっくり思い出さないでください……。

「無理ではないかもしれないが、日曜には起動が不可能な状態になっていそうだな」

 私は壊れかけて何度も読み込んでるゲーム機ですか。

「そんなのじゃ、友だちが来ても楽しめないだろう」

 やはりこの部屋を貸してやろう、と誠孝は言う。