昨日、あなたに恋をした




 ふたりで美味しい朝ごはんを作って……

 いや、作ったのは沙知見さんなんだが。

 私は、
「皿」
「はいっ」

「お湯」
「湧いておりますっ」

 とかやってただけなんだが……。

 なんかこの間から、ものすごくお世話になってるな。

 そう思いながら、日子は、もそもそと軽く温められたクロワッサンを食べていた。

「おいしいです、このクロワッサン」

「このマンションの裏を少し歩いたところに小さなパン屋があるんだ。
 木金しかやってないんで、買えるときに買って、冷凍してる」

「そういえば、私、まだあんまりこのマンションの周りのこと知らないです。
 ゆっくり散歩とかしてみたいんですけど。

 土日はいつも疲れ果てて寝てて」

 ははは、と日子は笑った。

 誠孝はカップを手にしたまま、真っ直ぐこちらを見ている。

 見ている。

 見ている……。