イケメン御曹司と映画のような恋が始まりました!

結婚式…
キャンセルの連絡しなくちゃ。


気づいた時には家に帰っていた。

帰路の記憶はほとんどなかった。



たらふく飲んで酔っ払って…それでも家にちゃんと帰れるっていう
いわゆる帰巣本能ってやつなんだろう。




「待って!ちゃんと話そう。」

「いやだ。離して…」


引き留めようとする綾人の後ろから
女の子が近づいて来た。


綺麗な黒髪なボブが肩の上で揺れている。


ナチュラルメイクなのに
長いまつ毛が綺麗で…



「綾人さん…」


そう言って綾人のTシャツの裾をひいた。



いやだ。

こういう女の子…


肩越しから私を見てくる目は
完全に敵意の塊だった。


だけど、悔しいけど
やっぱり若くて可愛くて…


私は負けた気持ちでいっぱいだった。