そして、愛の後ろ姿に俊が叫ぶ


「俺達はダチだからな
何があってもダチだからな
忘れんな!愛は一人じゃねーぞ!」


愛は手を上げ去って行った…。


さとみもかつては、愛と一緒に闘っていた


愛と俊、そしてさとみは戦友だった…


だからこそ、何も言わずにさとみが転校した時のショックは大きかった…


さとみを信じていたから…


ずっと一緒に居られると思っていたから…


でも、そう出来ないことも分かっていた


頭では分かっていても、心がついて行ってくれない…


愛もずっと悩んできたのだ…


愛が一言、さとみに気にするなと言えば終わる話だと言われれば、
そうなのかも知れない


でも、そんな簡単には言えないのだ…。


素直になれない自分に、腹が立った。