愛は渋々バイクから降り、誠は愛に言った。


「今度いつ逢えるかわかんねーけど、絶対に逢いに来るから待っててくれ」


愛はうなづいた。


「よしっ、いい子だ。じゃあな、愛っ!」


誠はそう言って去って行った…


去って行く誠を見送りながら


『待ってるよ。誠…』        


誠の姿が消えてしまうと不安が襲ってきた。


でも、愛は誠を信じると決めた。


誠を待つと決めた。


だから、どんなに辛くても、苦しくても、諦めない。


その先に、きっと何かがあるはずだから。


信じていれば、俊にまた逢うこと出来るかも知れない。


誠と言う男は不思議な男だ。


誠に言われたら、何でも出来てしまう気がする。


何でも…。