半信半疑で愛は聞いた。


『マジで誠のダチ?
誠に逢わせてくれんの?』


女はうなづいた。


「詳しい話は後で。さっ、乗って」

とメットを渡され、愛はバイクに乗った。


愛は礼子の背中に掴まり、ただじっと、誠の笑顔を思い出していた…。


しばらく走ると…、着いた所は、とても大きな家だった…。


「着いたよ。ここ誠の家なの。
誠はここに一人で住んでるの。
まっ、溜り場のようなもんだけどね」


愛はその大きな家を見上げていた。


『誠はここにいるの?
ってか、誠ってお坊ちゃん?』


「中であんたのこと待ってる。
詳しい話は誠から聞いて」


礼子は一言、愛は心を静め、二人は家の中に入った…。