バイクの音で愛は期待した。
バイクは愛の横でピタリと止まり、メットを取ったその顔は女だった…。
愛はその女をにらみつけていると、女が愛に話かけてきた。
「ちょっと聞きたいんだけど。
このすぐそばの中学の一年で愛って名前の子知らないかな?」
そう聞かれて愛は少し迷ったが…。
『愛?あたしも愛って言うけど…』
と答えると女は驚いた顔で言った。
「矢野誠のこと知ってる?」
愛はその言葉に驚き、すぐに答えた。
『知ってるよ!あんた一体何者?』
女は笑顔を見せた。
「良かったぁー。
誠が逢いたいって言っててさぁー。
私は礼子、誠のダチだよ」