ある日、川へ行くと川面に自分の顔が映った。
 肌はガッサガサに荒れて、酷い顔をしていた。
 こんなのは自分じゃないと腹がたった。
 クリスが見たら、美しくないと言われてしまう。
「こんなの私じゃない」
 川に両手を突っ込んだ。

 私はいつだって綺麗でいたいし、クリスという愛すべき人間がいる。
 何で、こんなに肌が荒れているんだろう。
「ばーか。ばーか。皆、消えてしまえばいい」
 落ちていた木の枝を掴むと、ぶんぶんと振り回した。

 母親なんていらない。
 同級生なんて、みんな馬鹿なんだから消えればいい。
 ローズが助けてくれた。
 本当はクリスに助けてもらいたかったけど、もう構わない。

 敵は私が倒すんだから。
 そして・・・
「私はクリスと結婚するんだから!」
 大声で叫んだ。
 サクラは、空を見る。

「帰りたい、帰りたい、帰りたいー」