8月25日(前編)

すると、お兄さんの顔が近づいてくるのがわかり…

ギュッと目を瞑った。


だけどいつになっても唇に何の感触もない。

薄っすら目を開くと、かなりの至近距離で目が合った。


「ッフ」

鼻で笑うとキスはせずに首筋を這うようにキスが落とされていく。


「ヒャッ!…ッ」

初めてのことに思わず変な声がもれてしまう。


やばい、このままだとお兄さんと…!!

と焦る気持ちでいっぱいになっていると玄関が開く音がした。


もしかして水樹くん!?

それとも、親御さん…!?


なんて考えているとすぐにリビングのドアが開いた。

「おかえり、慧」

お兄さんはわたしの顔を見たままそう言った。