彼女が両親に宛てた手紙は一度警察に渡った後、事件性がないとし、遺品として返却された。

彼女の父親は手紙全てに目を通し、彼女の苦痛だった幼少期の哀しみや苦しみを知り涙した。

今はお店を閉めているが当時、共働きで自営業だった彼女の両親。

父親は子どもたちに最低限の生活が出来るようにがむしゃらに働いた故に、子どもたちと向き合うことが無く、家事、育児は全て彼女の母親に任せ切りであり、無干渉であった。

彼女が母親へ宛てた手紙はあまりにも残酷であった為、父親は【愛情で埋め尽くされたかった】という文章までを残し、それ以下を破いて捨てた。

もしも、母親が読んでしまったら、きっと今よりさらに気を病み、ヒステリックになり、自殺未遂をするであろうと誰もが予想できたからである。