突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!②

ギギ…



そう思っていた時
誰かが扉を開けて入って来た。



「哲二さん!ここです。」

「おぅ。」



子分みたいのを2〜3人従え、哲二さんと呼ばれた強面の男は
私に向かって歩いてきた。

今にも人を殺しそうな表情だ。



「おい、綾。俺から逃げるとはいい根性してんじゃねえか?」



綾?


だれ…?



近づいてくると、いきなり肩を掴んで、自分の方に顔を向かせた。



「痛っ…」

「あん?綾じゃねぇじゃね-かよ!」



私の顔をじっと見ると首をかしげた。



「え!どう見ても、綾さんじゃないですか。」


子分達は慌てふためきだす。


「俺が綾を間違えるわけねーよ。こいつは違う。」


もしかして…


杏奈さんがホステスをやりながら知り合った川口組の人って

この人だろうか。