「絶対に姉は離婚させます。あの男、許せないな。ここからは離婚調停の準備に入るんですか?」
由朗が怒りに燃えた瞳で言い、沙織さんが言い添える。
「離婚調停には及びません。郷地京太は、愛人の隠蔽工作をしています。私と弟の功輔で、愛人をひとり残らず調査し、証拠として突きつけられるようにします。ぐうの音も出ない状況を作りますので、里花さんは絶対にあの男と離婚できますよ!」
「沙織、少し控えていなさい」
門司さんに言われ、沙織さんが「はーい」と答えた。私は門司さんに向かい言う。
「私としては慰謝料も何も要りません。財産の分割も不要です。ただ、彼と別れられればいいと思っています」
「いえ、あなたの傷つけられた人生のために取れるものは取りましょう。当然、早く決着できるよう尽力いたしますし、そのために折り合いを付ける必要は出てくるかと思いますが」
「はい、構いません。これからよろしくお願いします」
そのとき、玄関のチャイムが鳴った。由朗の出迎えで現れたのは、奏士さんと功輔さんだ。
「奏士さん!」
私は思わず立ち上がり、駆け寄ってしまった。不貞行為だなどといわれているのにこんなところに来てはいけない。
由朗が怒りに燃えた瞳で言い、沙織さんが言い添える。
「離婚調停には及びません。郷地京太は、愛人の隠蔽工作をしています。私と弟の功輔で、愛人をひとり残らず調査し、証拠として突きつけられるようにします。ぐうの音も出ない状況を作りますので、里花さんは絶対にあの男と離婚できますよ!」
「沙織、少し控えていなさい」
門司さんに言われ、沙織さんが「はーい」と答えた。私は門司さんに向かい言う。
「私としては慰謝料も何も要りません。財産の分割も不要です。ただ、彼と別れられればいいと思っています」
「いえ、あなたの傷つけられた人生のために取れるものは取りましょう。当然、早く決着できるよう尽力いたしますし、そのために折り合いを付ける必要は出てくるかと思いますが」
「はい、構いません。これからよろしくお願いします」
そのとき、玄関のチャイムが鳴った。由朗の出迎えで現れたのは、奏士さんと功輔さんだ。
「奏士さん!」
私は思わず立ち上がり、駆け寄ってしまった。不貞行為だなどといわれているのにこんなところに来てはいけない。



