翌週、私の元に夫から新しいドレスが届けられた。京太の顔は先週から見ていない。ドレスはまたあの摩耶という愛人の女性が届けてきた。
「京太さんはお忙しいので。明後日のパーティーまでに試着をしておくようにとのことです」
そう言ってクスクス笑っている。失礼な女性だと思うけれど、いちいち相手をするのも面倒くさかった。
「ドレスのお直しがいるんじゃないかしら。奥様、小さいですし」
「はい、確認します」
「前回のドレスも裾が長そうだったって京太さん言ってました。私の方が似合うって」
「そうですか」
マウントを取りたいのだろうか。それなら、他の愛人女性にやってほしい。張り合うべきところが違う。
それでも私に突っかかってくるのは、本妻という立場が、彼女に取って妬ましいものだからだろう。
「幼児体型っていうのかしら。シンプルな身体つきをなさってるから」
はっきりと言って、彼女は楽しそうに笑う。
「小学生みたいでとてもその気にならないと京太さんが言ってましたけど、確かに凹凸がないと触っていても楽しくないでしょうね」
京太とそういったことをする想像が今では不快に感じられる。それでも私は結婚当初、彼と真っ当な夫婦になろうと思った時期があったのだ。
そうか、私はそこまで興味を覚えない存在だったのかと改めて虚しい気分になる。
それが愛人向けの『妻には興味がないアピール』だとしても、私のことをあてこすって関係を深めているこの女と夫に吐き気がした。
「京太さんはお忙しいので。明後日のパーティーまでに試着をしておくようにとのことです」
そう言ってクスクス笑っている。失礼な女性だと思うけれど、いちいち相手をするのも面倒くさかった。
「ドレスのお直しがいるんじゃないかしら。奥様、小さいですし」
「はい、確認します」
「前回のドレスも裾が長そうだったって京太さん言ってました。私の方が似合うって」
「そうですか」
マウントを取りたいのだろうか。それなら、他の愛人女性にやってほしい。張り合うべきところが違う。
それでも私に突っかかってくるのは、本妻という立場が、彼女に取って妬ましいものだからだろう。
「幼児体型っていうのかしら。シンプルな身体つきをなさってるから」
はっきりと言って、彼女は楽しそうに笑う。
「小学生みたいでとてもその気にならないと京太さんが言ってましたけど、確かに凹凸がないと触っていても楽しくないでしょうね」
京太とそういったことをする想像が今では不快に感じられる。それでも私は結婚当初、彼と真っ当な夫婦になろうと思った時期があったのだ。
そうか、私はそこまで興味を覚えない存在だったのかと改めて虚しい気分になる。
それが愛人向けの『妻には興味がないアピール』だとしても、私のことをあてこすって関係を深めているこの女と夫に吐き気がした。



