今日もアイツが、わたしの後ろをついてくる。 「ちょっと! ついてこないで! このストーカー!」 「やだなぁ。人聞きの悪いこと言わないでくれる? 俺はただ、乃々ちゃんを後ろから見守っているだけだよ」 わたし、村瀬(むらせ) 乃々(のの)の30メートルほど後ろにいる男。 家が隣の幼なじみ・渡井(わたらい) 拓海(たくみ)。 小学6年生の頃から、頻繁にわたしのあとをつけてくるようになり、それは高校に入学した今も変わらない。 「渡井くーん!」 「今日も、村瀬さん見てるの?」 「うん、そうだよ。今日も可愛いでしょ? 俺の幼なじみ」