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スマホ・・鳴ってる。
凪かな?
ううん、凪はもう私から離れて行っちゃったんだもん
かかってくるワケない。
有紀ちゃんかなぁ・・
そうは思っても、ディスプレイを見る気もおこらない
鞄の中でむなしく鳴っているだけだ。
もうどうだっていい。
「てめ、出ろよ。」
「ん?」
駅前の植え込み脇に腰を下ろしている私の頭上からそんな声が降ってきた。
見上げると。
そこには安藤くんが居た。
つか、呼び出したから居るのだ。
「『駅前に居る』って言っただけで切りやがって、正確な位置わかんねぇだろ?
だからさっきからかけてんのに!出やしねぇ!」
現れたと同時にマシンガンのごとく言葉を吐き出す安藤くん。
「あ・・ごめん。」
あの空間に居たくなくて、
1人で居れなくて・・呼び出したくせに
着信の相手が、安藤くんかもってのは想定は無かった。
「で?どこ行く?。」
「え・・・あ・・
・・ん・・・お腹すいた」
そういえば・・何も食べてない。
「ぶ。了解。じゃ俺のおススメな場所連れてく♪」
と言い、笑って手をかざしてくる。
その手を取れば・・楽に立ち上がることできただろうに
あえてその手を無視し、自力でその場から立ち上がった。
一人で立ち上がりたかった。
そんな私に、安藤くんは少し困惑した顔をしたが、
すぐに
「こっち♪」
と、笑顔を見せて、取らなかった手を今度は強引に掴んで繋がれてしまう。
私のさっきの行動がイミなくなるんですが?
そして着いた先は、
こじんまりとした洋館風のレストラン。
てっきり、ファミレスあたりだろうと思っていた私は驚いた。
だって、よくファミレスでお仲間さんと騒いでる姿を何度も見たことあったし
そこがたまり場になってるって噂も聞いていたから。
「ん?どうした?ここ、味だけは保障できるぜ?」
「は・・あ」
「ふん。信用してねぇな。ま、喰ってみりゃわかるって。」
そう言ってまた手を強引に引っ張られ、店内に入っていく。
ドアにかかってる鈴が鳴ると同時に
店内から「いらっしゃいま~・・・お?めずらしいな♪」
と、なんだか、親しげな声が返ってきた。
この時点でもうここは顔なじみのお店なんだということが理解できる。
厨房らしき場所から、腰に巻いてる黒く長いエプロンをした男の人が出てきてこっちに近づいてきた。
体格のいい・・まさにお父さんって感じの人。
ああ。凪もこんな感じだったら、
恋い焦がれたりなんてしなかっただろうに。
と失礼ながら思ってしまった。
「彼女か?」
シェフらしきその人は、ふぃに私の方をチラッと見て、安藤くんにそう問いかける。
「ああ。」
即答する安藤くん。
当たり前か。
私にとっては偽りでも、安藤くんにしたら正真正銘付き合ってるんだもんね。
「ほぉ、お前が彼女紹介するなんて初めてだな。」
「え・・?」
「っわ?親父っ!んな余計な事、言ってんじゃねぇ//!」
「ええっ??お、親父??て?え?」
「あ?知らずにつれてこられたか?ははっははっ♪」
そうやって豪快に笑う
ってことは肯定。
「っえ?じゃ、あの本当に安藤くんのお父さんですか?」
に・・似てない。
「はは・・今、似てないとか思っただろ?」
素早く私の心を読み取るおじさんシェフ!さすが!年の功!!←おい
「こいつは、母親似だからな♪」
「あ・・」 そういう・・ことか。
お母さん似かぁ・・
そりゃ、さぞかし美人なお母様だろうなぁ。
「うっせぇな、んなことどうでもいいから今日のおススメ2つ!」
「可愛くねーガキだな~ね、・・っと、名前なんて言うのかな?」
ハッ!
「あ、す、すいません///!舞香、佐江島舞香っていいます。」
うわ~っ///初めて会う人には挨拶&自己紹介しなきゃいけないっていつも凪に言われてたのに~~~///ヒンシュクもんだぁ~~~
顔を真っ赤にしてそれだけ言うと、
大きくて重い手の平が頭の上に乗っかってきた。
「―」
「こいつの事、よろしくな、舞香ちゃん♪」
気づくと頭をナデナデしてもらってた。
~~~~~~///////
ど、どこのお父さんもこうやって頭を撫でる習慣があるのかな。
凪も
いつも私の頭を撫でてくれてた。
それってさ
つまり
・・単に、お父さんという肩書上の習慣でしてくれてただけなのかな・・
・・
まぁ
・・もう撫でられることも、触れてさえもくれないだろうけど。
またどよ~んとしたキモチになりそうな時、
「勝手に、俺の女に触ってんじゃねぇよ!」
その安藤くんの罵声で吹っ飛んだ。
「へぇ・・」
なにやら含みのある笑みを見せた後、私の方をまっすぐ見、
「どうやら、舞香ちゃんの事は本気みたいだな♪」
「え?」
「~~///腹へったっつてんだろ////!」
いつもの安藤くんらしくない
全く余裕の見えない安藤くんは自分でもそれがわかるのか、
苛立ちを隠せないみたいで近くにあった椅子をガンッと蹴とばした。
「ははっ、こりゃ、店が壊される前に作るかな~♪」
安藤くんのお父さんのシェフさんは、そう言って笑いながら、厨房へと入って行ってしまった。



