君の胃袋を掴む


希帆は鞄から個包装のチョコレートを出して、ひとつくれた。

「小梅が嫌なら辞めれば良いんじゃん? きっと雅宗だって小梅がご飯作ってくれなくなったら……どうにかするでしょ」

その助言に含みがあることに笑った。

要するに他の女を探すってことだ。うん、きっと雅宗ならそうするだろう。








「あれ、卵……」
「あ、昨日の夜使い切った」

後ろから雅宗の声がして振り返る。シャワーを浴びて、髪が濡れていた。

その無駄にある色気に、部屋へ来た女子たちはころっとやられてしまうのだろう。