俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


いや、確かに忙しいのは知ってるけど。

嫁に行き遅れるジンクス信じてる?……あほか!



だが、そこで俺の登場らしい。



「で、橘くんにお願いっていうのは……彼氏の橘くんからも、なずぽよにショーモデル引き受けてくれるよう説得してほしいのよー!」

「え?俺が…」

「なずぽよの友達にも手を回して説得してもらってるんだけどね、イマイチ手応えなくてね…」

だから、俺にも手を回してきたのか。

なんという周到な…。



「私、どうっしても諦められなくて!ショーを成功させたいのはもちろんなんだけど、後夜祭に私が志望している服飾系の大学の関係者が見に来るの。私の推薦入学がかかってると言っても過言じゃなくてね?全力で行きたいの!何としても、なずぽよにこのドレスを着て出てもらいたい。……橘くん、お願い!なずぽよにショーに出てくれるよう説得して?お願い!」



ものすごい迫力で、頭を下げられる。

さすが芸術家志望。自分の拘りは曲げられないのだろう。




……と、いうわけで。

「わかりました。話はしてみます」と、一応了承はして、話しは終了となった。