俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


俺だって、なずなには『殺し』とか『復讐』とか、そんな物騒なものを肯定して応援することは…出来ない。

『相殺』という殺さずに済む方法があるのだから、むしろやめてもらいたいという。



……けど、なずなの幸せはどこにあるのか?



そう考えると、全面否定も出来ないのだ。



かと言って、玲於奈じゃないけど、良しか悪しか、そこを曖昧に誤魔化すのは不正解だと思う。



これは…一度、話をしなきゃならない。

今の話によると、菩提さんが密かな単独行動に出ていて不穏な動きを見せているだけであって。

なずなはその同胞だから、唆されている可能性がある、という段階だろ?

いや、やる気満々な発言はしてたけどもさ。



それに……。



《それとも、僕を殺すかい?音宮のあの二人のように?…父の仇と、僕に復讐するかい?》



……ふと、思い出してしまった。

あの時、黒い翼の彼が言っていたことを。



あの時はあまり気にしていなかったが、彼にも復讐される自覚はあるのだ。