俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


その場に立ち尽くしたまま思考を巡らせていたところで、綾小路さんに肩をぽんと叩かれる。



「メンバーも揃ったことですし。……伶士くん、まずは座りませんか?」






他にお客さんがいないこの店内は、変な緊張感が漂っていた。

カウンターの傍にあるテーブル席に座り、その隣には綾小路さんが座っている。

向かいには真凛と美奈人。カウンターにいる三人と神威さんもこちらに体を向けていて、まさにこれからお話し合いのスタイルになっちゃっていた。



そんな中で、最初に口を開いたのは綾小路さんだった。



「伶士くん、率直に聞きますが……なずなから、リグ・ヴェーダもとい大石明生について、どんな風に聞かされてますか?」

「へ…?」



リグ・ヴェーダ……黒い翼の彼のこと?

本当に突然バッサリと斬り込まれたため、一瞬思考が追い付かなかった。



「ど、どんな風とは」

黒い翼の彼について?なずなが俺に何て言ってるか…って?

何をどう答えたらいいか分からず、逆質問してしまったところで、次に問い掛けてきたのは風祭さんだった。