俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


LINEしたって既読すらつかないし、直接電話したって出なかったり、電源そのものすら入ってなかったりした。

そんなにバタバタしてるんだろうか。

それとも……もう、フィリピンに行ってしまってるんだろうか。



どちらにしろ、連絡のひとつもないこの事態は、俺にとっては十二分にダメージだった。

忙しいとはいえ、経過報告のひとつもないなんて、ヤツにとっての俺の存在はどれだけか、なんて。

少しも頼りにされていない。俺自身の存在が、ヤツの心の中で占める割合が限りなく少ないのでは、とか。

そんな現実を思い知らされる。

やはり、よからぬ予感は的中していたのではないかと。

……ぽめの言う通り、一方通行かよ。



(はあぁぁ……)



なんて情けない。

ネガティブモードまっしぐらで、リビングのソファーでゴロゴロ。

溜め息も実際出ちゃった。




……なずなに放って置かれて、こんなにもショボンとしている俺なのだが。



俺はこの時、少し忘れかけていたようだ。



なずなというヤツは、意地っ張りの見栄っ張りで。

スーパー負けず嫌い女である、ということを。