俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


そんな小さな事で切なくなり、意識を逸らすかのように、これから迎えるインターハイに集中して部活に明け暮れると、そのうち8月になっていた。

そしてインターハイも終わると、みんなで海に行ったりもしたけど。ここになずながいないと思うと、また切なくなった。

海、一緒に来たかったな、なんて思いながら。

いつの間にかお盆の時期になっていて、夏も……もう、終わる。




ただ、時だけが淡々と過ぎていく。

なずなが傍にいない日々だけが。




時が経つのがこんなにも粛々と静かだとは思わなかった。

あんなに騒がしかった日々が、まるで嘘のよう。



そんな日々とは打って変わった、今。

夏休みももう残りわずかで、部活も無く、何の予定もないのに早起きなんてしてしまった俺は、朝ごはんを食べてダラダラとしながら。

二人で一緒にいた、少し前の出来事を思い出しながらしみじみと感じていた。




……なずなからの連絡は、ない。

まるで、存在そのものが消え去ってしまったかのように。




(……)




……連絡のひとつぐらい、寄越しやがれ。