俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜



そんな危惧もしていたが……結局、放課後になってみると。

廊下の窓から見える校内の駐車場に、菩提さんのあの高級RV車が停めてあり、そこに急いで乗り込んでいくなずなの姿を見かける。

時間的にお急ぎだったのか、乗り込むなり急いで発進して学校の敷地から出て行ってしまった。

なんだ…。



すると、それを見計らっていたかのように、スマホに連絡が入る。

やはり、それは綾小路さんからで、裏通りのパン屋で待っているとのことだった。

そこから急いで学校を後にし、駆け付ける。

パン屋の駐車場には、やはり綾小路さんの車が停まっていて、運転席には綾小路さんが座っていた。

俯いてスマホを見ていたようだが、傍に寄ってきた俺の気配に気付くと、和やかに手を振っている。

「どうぞどうぞ」と促されて、速やかに助手席に乗り込むと、直ぐに車は発進した。




「いやー。突然でごめんね?機会は早めに、今日しか無いと思ったんだよ」



ハンドルを握りながらの、綾小路さんからの第一声はそれだった。

申し訳なさそうな物言いではあるが、表情は至って笑顔だ。