俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


車の姿がやがて見えなくなると、張り詰めていた空気は一旦解けるように、話し声がちらほらと聞こえ始める。

看護師さんらは病院の中へと戻ったりと、人の動きが出てきた。

そんな様子を見守りながら、また一人立ち尽くす。



さて、なずなを見送ったし、子供の俺にはもうやることはないだろう。

忠晴を呼んで帰るか、それとも……。

と、思っていたら、母さんがこっちにやってきた。後ろには親父と柊斗さんもいる。



「母さん」

「伶士、夜遅くなっちゃったわね。忠晴呼んでもう帰りましょうか」

「そのつもりだけど……母さんは?」

「私は……」



……その時、大きな影がかかり、誰かがこっちにやってきたのに気が付いた。

俺たちの前に現れたのは、パパ太夫。

だけではなく、木嶋さんや綾小路さん。その後ろには神威さんや川越さんもいる。

先程、旦那さんを送り出した星砂さんや、真凛とその育ての母から、やかましやニューハーフ軍団まで。

全員ゾロリと勢揃いしていた。



だが、用があるのは、俺ではなく。

一緒にいた大人達だった。