俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


遠く離れてしまい、傍にはいてやれないけど。

いつものおまえなら、大丈夫。……だなんていう、変な確信があった。



だって、なずなは。

負けず嫌いで、意地っ張りの見栄っ張り。しつこいぐらい、諦めが悪いし。



そして……強い。護るべきものを護る、その為に。その特別な力で何度も助けてくれた。護ってくれた。



なずななら、絶対乗り越えられる。

そう、信じてる。



じっとなずなだけを見つめていると、視線に気が付いたのか、なずながふとこっちを見る。

パッと目が合った。



(……待ってるから)



絶対、戻ってこい。



互いの視線がひとつの線になり、二人同時に頷き合う。

何かが通じたかのように。





そうしてなずなら一行は、皆んなに見守られて車に乗り込んでいた。

これから……陸路での長旅が始まるのだ。

綾小路さんの話によると、海路も使うらしい。手続きはトントンと済んであるという。

「ふふふ。国家権力ですよ」とドヤ顔を見せていたが。




そして、助手席の窓が開く。

菩提さんが顔を出して「じゃ」と改めて挨拶すると、車は発進し、あっさりと行ってしまった。

「道中気を付けなさいよぉぉ!」というニューハーフの雄叫びに送られて。