俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


明日の夜、今依頼で名寄にいる菩提さんが、帰りのその足で我が家に迎えに来るらしい。



もう、帰っちゃうのか。まだいればいいのに。

…と、思うが、どうやら休んでいた分の仕事が溜まっているようで。

すぐに戦線復帰するらしい。

大丈夫なのか。



正直…寂しいな。

夜が。

…あ、いえいえ。



けれど、あの時…昨年、依頼を終えて立ち去った時に比べたら、全然平気かも。

同じ屋根の下にいなくとも、これで俺たちの関係が終わるわけじゃないし。

学校で毎日会えるし。

ほら、予定が合えば、二人で会ったり、なずなの家にも行こうかなんて。



これから、もっともっと楽しい、幸せな日々が待っている。



そう思えば、なんて事はないのだ。



俺たちの未来は、明るい。

絶対に。





……だけど。

本当に何も無くて、平穏な日々を過ごしていたから、忘れかけていた。



実際のところ。

問題は、まだ終わってはいない。



おじさんと、黒い翼の彼のこと。

復讐?……の、こと。



それを改めて思い出される事が待ち受けているなんて。

今の俺には、想像出来なかった。