俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜



ーーーさっき、綾小路さんから聞いた話なんだけど。



おじさんと奇跡の対面を果たした訪問者らは、みんな病院の屋上に集合していた。



訪問者らとは、陰陽師であるおじさんのこの事情を知っている人たち。

パパ太夫や、木嶋さん、綾小路さんをはじめ、神童である玲於奈や、真凛、神威さん、川越さんや、陰陽師である音宮陰陽師事務所の社員たち。(社員、他にいたんだな……)

そして、風祭さん夫婦に、真凛の育ての母や、綾小路さんの奥さん、お母様……あの綾小路先生!

他にもたくさん。みんな……おじさんにお世話になったり、共に戦ったり、おじさんに強く縁のある人たちだったという。



おじさんの逝く瞬間には、みんな自然と肩を寄せ合っていて。

黙って、空を見上げていた。

……すすきのの夜空を。



すすきのの夜空は、普段は街灯で霞んでいて星空が見えないのだけれども。

今夜の空は雲一つなく、星が綺麗に見えていたのだという。



おじさんの死亡確認をした先生が屋上にやってきて、その旨を屋上にいた皆んなに伝える。

星砂さんや真凛の母は泣き崩れていたようだが、それぞれ家族に支えられながらも。

静かに涙を流す者がいても。

皆んなで、星の綺麗な夜空を見上げていた。



皆んなを遺して先に逝ってしまったおじさんに、黙祷を捧げるように。