俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


4、5人パパ太夫に抱きついて、おいおいと嘆いている。

この人たちは……ああ、パパ太夫の店の女の子。もとい、男の子?か?

病室で見かけなかったのは、この嘆きっぷりからして間に合わなかったのだろう。

しかし、おっさんの嘆く声はとてもうるさい。

人目も憚らずおいおいと素直に泣く女の子(男の子?)たちに、パパ太夫は一喝した。



「あんた達、静かにしな!お見送りぐらい静かにしてやれ!」

「ママぁぁ!で、でもっ……でもぉぉっ!」

「今、ここで泣くんじゃない!こんなんじゃ優が安心して成仏出来ないだろうが!優は人の笑顔が好きなんだ。笑って見送って欲しいに決まってるだろう!だから泣くんじゃない!」

「うわああぁぁんっ!」

「優ぅぅぅっ!」

しかし、泣くなと言われると、ますます泣いてしまうのが人の心というもの。

パパ太夫の言葉を聞いて、ますます嘆く子もいた。




「やれやれ。仕方ないですねぇ?flowerの子たちはみんな優さんダイスキでしたから」

「はぁ……」



俺の隣にいた綾小路さんは、その動物園のような光景を目にして苦笑いをしていた。