俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


おじさんは、愛情深く優しい。

全ての人に分け隔てなく与えた、今までのこの愛情がここで返されているんだろうと、思った。



皆んなを愛して、皆んなに愛される。

おじさんは……素敵な人だ。

このような人と関わり合えたことを、誇りに思った瞬間だった。





「ははっ……幸せだなぁ、俺……」



先程までのように体は起こしておらず、頭を枕に深く預けたおじさんは、笑って呟く。

さっきよりも声に張りがないし、明らかに辛そうで、弱っているのは一目瞭然だった。



「みんな、傍にいてくれるって……大好きなみんなに見守られて、幸せだなぁ……」

「親父……みんな、いるよ。傍にいるから。離れてたって、みんな親父のこと思ってるよ。おばあ様も……」

直ぐ傍で寄り添っているなずなは、おじさんの手をギュッと握る。

一生懸命声をかけるなずなに、おじさんはまた微笑むのだった。



「……ホント、幸せ。なずなのウェディングドレス姿も見れたし……」

「……は?」

「ね?……伶士?学校祭でモデルやったって……見せてもらっちゃった」

「は?は?……ええぇぇ!」