俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


その時、柊斗さんは、おじさんの傍にある心電図モニターをチラリと見る。

アラームが鳴っていて、それを目にしたおじさんは、顔を歪めた。

……柊斗さんは、医療の現場に携わる仕事をしている。だから、このピーピーと鳴るモニターが何を指し示しているのか、わかるんだろう。



「なのにっ……」

「大丈夫。もう長くはないって、わかってる」

「おまえっ……」



それでも笑顔を見せるおじさんに、柊斗さんの目は溜まった涙で光っている。



「俺、寂しがりやなの知ってるしょ?……だから、柊斗にも来てもらえて良かった」

「いつでも来るって、んなもん!」

「俺が終わる、その時まで……居て欲しい、みんなにも」

「優っ……」



すると、柊斗さんの後を追って来たかのように、病室のドアがガラッと開き、また来客が現れた。

しかし、それは……。



「か、母さん……?」



後ろにはお馴染みの執事、忠晴を伴わせている。

うちの母さんだった。



「優さん、目が覚めたって本当ですか?!」

「やあ、美織ちゃん……」



母さんの姿を目にしたおじさんは、弱々しく手を挙げた。