俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜



「じゃあ……リグ・ヴェーダの逃げ勝ちですか?まったくもう…」

「あはは。警察は大変だねぇ……」

「笑い事じゃないっすよ、優さん。でも、この事件も完全に終焉となるのか…」

綾小路さんは眉を顰めながらも苦笑いして、ため息をついた。



その時、この場にいる全員が、何かを感じて顔をバッと上げた。

もちろん、俺にもわかった。



「……これは?!」

「な、何?このバカでかい魔力!」



この近辺で、何か目に見えない、嫌な感じの圧力か何かを感じた。ような気がする。

俺の後ろにいる真凛はあたふたしており、ベッド周りにいる綾小路さんらは神妙な顔になった。

そんな中で、おじさんだけが呑気にしている。



「あ……どうやら、新当主の初陣が始まったみたい……」

「は?新当主って」

「なずなですか?!」

「うん。……今のは【相殺】で結界も巻き込んで魔力分解しちゃったんだと思う……結界が解けて、中に秘めてた魔力が丸出しに……この魔力の圧はたぶん、水晶鬼の『核』の魔力なんじゃないか……」

「こんな魔力の圧をよく結界で隠してましたね……」