俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


俺の【夢殿】の力のひとつに、他人の精神世界に干渉することが出来るものがあるようなのだ。

これで、黒い翼の彼関係なく、おじさんの意識を取り戻し、なずながおじさんの【神童】の力を引き継ぐことが出来る。



……じゃあ、こんなことになる前に、最初からこの力でおじさんの意識を取り戻せたじゃないか、とは思うが。

精神干渉は、本来禁忌のもの。他人の精神世界はデリケートで壊れやすい。これは物凄く強引な方法であり、上手くいくとは限らないようだ。

それに、おじさんが意識を取り戻した結果、待っているものはと考えると……。




俺のワンアクションとは、おじさんの精神世界に干渉して、おじさんの目を醒させる。

そして、音宮一族の当主の継承、【神童】の力をなずなに引き継がせて貰うよう、おじさんに交渉することだった。




俺は、眠るおじさんの精神世界に干渉して、おじさんを起こす。

だが、おじさんは全てをわかっていたようで、意識を取り戻すと同時に、遠隔ではあるが、なずなにその当主の権利を譲り渡したのだった。