「って、リグ・ヴェーダ。もしや……」
……あっ。
リグ・ヴェーダの命が尽きていて、私たちが生きているというこの状況は……。
説明無しでは、玲於奈は誤解する。
復讐を遂げてしまったのでは?なんて。
いや。いやいや、違うんだよ。
この状況、早く説明しないと!
気持ち逸り、あわあわとしてしまう。
「あ、あのっ、玲於奈……」
「……魔力が綺麗サッパリ消え去ってマスネ。【相殺】デスカ?」
「は……」
玲於奈は一旦、私達から離れて横たわるリグ・ヴェーダの方へと赴く。現場確認か?
「あ、あの……」
「……コレは、水晶鬼の『核』デスカ?粉々になって……で、なずなサン」
「ん?」
「……アナタの腕のコレ。【神帯】デスネ」
「へ?」
指摘されて、私は自分の腕に目をやる。
自分でも気付かなかったが……私の腕にはまだ、黄金のオーラ【神帯】の一部がふわふわと羽衣のように巻きついては浮いていた。
「やはり……優サンから【神童】受け継いだのデスカ」
「……でも、ダメだった」
「……ソウですか。でも……」



