待ってた……?
声の方へ顔を向けると、今度は足元からベール状となった黄金のオーラが噴き出すように立ち昇る。
その向こうには、薄らと人影が確認できた。
(これって……)
人影を映し出す帯状の黄金のオーラで、私はまさかの推測に気付かされる。
それは、幾度も目にしたことのあるものだった。
(【神帯】だ……)
ガーディアンと契約したという【神童】の証、神帯。
ガーディアンの神力を借りる時に出現する、ガーディアンと神童を繋ぐものだった。
何故、今ここで。私の目の前に現れる?
疑問と推測が頭を巡る中、またしても少女の声が聞こえてきた。
《名前……あなたの名前を、教えて?》
名前……?
(……まさか!)
もしもの推測に、頭を混惑させながらも、声の方角にある人影がはっきりせず、目を凝らしてみる。
髪がサラサラとしたストレートのロングということから、女性のシルエットだってことはわかるんだけど……誰だ?
だが、心の声までも相手には丸聞こえらしい。
《誰だじゃないよ。貴女の名前!……そっちが先でしょ?》



