俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


しかも、その黒い羽根を表に出しているせいか、室内に漂う魔力量が多くて、不快感が倍増しているのに。

けど、このクソヤロー。前に会った時より遥かに魔力の圧が強くなっている。……何でだ?

目ん玉剥き出して不気味に笑うヤツを視界に据える。何がわかるわけでもないけど……こう、違和感がある。杞憂だといいのだけど。

……こいつ、一体何を企んでいる?



「……おや、どうしたお嬢さん?僕のこと、そんなに見ちゃって」



ハッと我に返る。

訝しい視線を送っていたことに気付かれた。

ヤツは私に目を向けても「クックッ…」と、笑い続けている。

私が特に返答もしてないのに、勝手に一人で喋り出した。



「君もさぞかし憎しみの目で僕を見てくれるんだろうね?……あははっ!」

「……」



こいつ、何が嬉しいの?

まるで、憎しみの感情を私達に期待している。変態なのか?不気味ではあるけど。



「……まさか、憐れみの瞳じゃないよね?」

「は……」



不気味な笑みが固定されたまま、問いかけられると、戸惑ってしまう。

言ってることの意味がわからなくて。