…そして、午後七時。
二人はようやく部屋から出て来た。
二人に懇々とお説教してやろうと意気込んでいた秀晴だったが。
その怒りが遥か彼方へ吹っ飛ぶぐらいの驚愕が、そこに待っていた。
『はっ!す、優さん、その姿…!』
『秀晴さんメンゴメンゴ!もう元通りになったから心配無用ー!』
あんなにペラペラのガリガリのフラフラだったおじさんの姿が。
なんと、昨日の朝と変わらない、普通の姿に元通りになっていた。
…えぇっ!何で?!
驚愕のあまり呆然としていると、どこの文化かわからない娘がおじさんの後ろから現れた。
『んっとに優ー?もうトチんなよー?』
『ありがと神威ー!命を救ってくれて、もう愛してるー!』
『その愛してるマジムカつく!本当はそう思ってないくせにー?』
この娘が命を救った?はてさて。
神威さんの帰宅後、おじさんからそのカラクリの説明を受けて、秀晴は『陰陽師ってわかんない…』と、卒倒したようである。
『……男女の営みで、霊力が回復する?』



