…が、しかし。
その後、秀晴が何度参上しても、そのほとぼりは冷めず。
何度足を運んでも、そのいかがわしい声と物音は止まなかったという。
お昼になっても。お昼を過ぎても。
え、えっ!いったいいつまで…エンドレス?!
そして秀晴、痺れを切らす。
情事真っ最中にも関わらず、扉をドンドン叩きながらドア越しに叫ぶ叫ぶ。
『優さんっっ!お昼は?お昼どうするんですかぁっ!そんなガリガリで食べずにいるんですか!』
『ご、ごめん秀晴さん!もうちょい!もうちょいで一回終わるから!ごはんそこ置いといて!』
『は…一回終わる?す、優さぁぁんっ!!』
未成年が学校にも行かずに、真っ昼間から耐久戦?……なんていかがわしい!
ガリガリでフラフラだったくせに、そこは別腹なのか!
しかしそこは秀晴の危惧の通り、本当に耐久戦になっちゃっていたようで、おやつの時間になっても夕方になっても……二人のいる部屋からは声と物音は止まない。
若いって、何て元気なことだ。
心労が重なり、秀晴は生きた心地がしなかったそうだ。



