そして秀晴は、おじさんの言われた通りにガンギャル神威さんをおじさんの部屋に通した。
初めてお目にかかった生物に衝撃を受けていた秀晴だったが、この後、それを超えるまさかの衝撃が待っているとはこの時は思いもしない。
衝撃を受けた胸中は落ち着き、気を取り直して未知なる生物のお客様にお茶を用意した。
生物登場30分後の話である。
冷茶とお茶菓子を持って、再びおじさんの部屋へと向かう秀晴。
だが、部屋に近づくにつれて、あらぬ異変に気付いた。
…女性の艶かしくいかがわしい声と、それぞれ怪しげな物音が聞こえてくるのだ。
まさに、情事真っ最中ともいえる御様子だ。
秀晴、衝撃。
あぁっ!まさか、年頃の男女密室で二人、まさかとは思っていたが!
こんな朝っぱらから、登場して30分でまさか!まさかこのような事態に!
自分が家にいるにも関わらず!……あぁっ!旦那様奥様おぼっちゃま、申し訳ありませんっ!
だが、そこに踏み込むという野暮な事はせずに、秀晴は冷茶を持ったまま踵を返した。
ほとぼり冷めた頃に、また参上しよう。
一旦、身を引く…。



