俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜



だが、出てきたブツにもビックリさせられる。



え……試験管?

しかも、中には赤黒い液体が詰められている。コルクの栓までしてあって。

だが、それを目にした途端、突然として異様な不快感に巻き込まれた。



「うっ……!」



無意識に、右手で鼻と口を覆って顔を背けてしまう。

そこから発する異様な空気に、刺激臭を感じた上に吐き気を催してしまった。

な、何だこれ…!



「あ、すみませんデシタ。伶士クンは霊力量が多いんでしたネ。コレの障気に当たってしまいマシタか」

「わわわ!ご、ごめん!」

「たくろークン、霊符霊符」

慌てた綾小路さんは、片手でスーツのポケットに再び手を入れる。

出てきたのは、あの陰陽師グッズ、毛筆で変な文字や漢字が書かれた白い紙、霊符だった。

それで試験管のコルクの部分を覆って持ち直している。

すると不思議なもので、あの不快感がスッと弱くなった。



「そ、それは……」

「あああぁぁぁっ!何持ってきちゃってんのそれ!返して!返してぇぇぇ!現在の僕の家宝級に大切にしてるモノだよぉぉぉ!結界に入れておいたのにぃぃ!」