なずなの父であるおじさんは、親父のボディガードということで、橘家に居候していたのは周知のお話。
だが、ボディガード業の傍ら、身の回りに起きる霊的事件に首を突っ込むことが多々あったようで。
妖怪や魔族とバトルを繰り広げては、大なり小なり負傷して帰宅することもあった。
とある日の夜中。
当時高校生だったおじさんは、何故か激ヤセフラフラ状態で橘家に帰還。
ゲッソリしていて、程よく筋肉質で逞しかったおじさんの体が半分くらいの薄さになっていたようだ。
カラカラに干からびたその変貌に、じいちゃんもばあちゃんも親父も、秀晴もビックリ!
『す、優…どうした?そんな劇的に激ヤセして…』
『ごめん、ちょっと無茶しちゃった…』
『無茶ぁっ?!む、無茶どころの話か?!その見てくれ!干からびてるじゃねえか!』
『霊力使い果たしちゃったのさ…。疲れたからもう寝る…』
霊力を使い果たした?
というよりは、生気と水分吸い取られた感があるけど。
風が吹いたら今にも吹き飛びそうなぐらい、ペラペラのフラフラだったおじさんは、そのまま自室へ直行する。
家族一同、唖然としていた。



