俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


「手塩にかけて育てた可愛い娘をおまえにはやらんぞぉぉぉ!どこの馬の骨の部分だ、おまえはぁぁ!」

「え、え、ち、ちょっと!」

「だから、馬の骨のどこの部分だおまえぇぇぇっ!」

「わっ!」

「馬の骨!馬の骨ええぇぇっ!」

「わわ!」

そう怒鳴られながら、次々と肩をどつかれ、しまいには両肩掴まれて、前後にガクガク激しく揺さぶられる。

ち、ちょっと。ちょっと。頭がグラグラで脳みそ揺れる。

こんな怒られるの台本にあったっけ?!



馬の骨馬の骨言われながら、激しく揺さぶられ、視界がグラグラ……頭も脳みそもグラグラだし、吐き気がそろそろ!

蓑島さんの向こうにいるなずなの顔はチラッと見えた。

蓑島さんの突然の奇行にポカンとしてる。

しかし、酔ってゲロってしまったら大変だ。早いところやめてもらわねば!



「ちょ、ちょ、蓑島さん」

「……なーんちゃってね。冗談」

「へ?」



揺さぶりはそこでピタッと止まる。

新婦の父役はいつの間にかコロッと表情を変えていて、ニーッと笑って舌をペロッと出していた。

は……冗談?

何だ。



「うっそーん。てなわけで、花嫁をヨロ」