俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


振り向いたその先に、ドヤ顔の五島さんと目が合って、お互いに頷いた。



「花嫁、迎えに行っちゃって!」



そう言って、五島さんは俺に被せられた黒い布を、姿オープン!のように、バサッと一気に剥ぎ取った。

一気に視界が開けて、眩しいほど。

同時に、俺の周りにいた観客生徒が沸き上がるようにどよめき騒ぎ始めた。

「ここにも花婿?」「え?何なに?!」という、背後からのざわめきは置いといて。



そして、傍の階段を一段ずつ上がる。この階段は、この展開のために…俺のために設置されたものらしい。

幸せに繋がる、俺の階段。なんて。



ひとつ、そしてひとつ、靴音を鳴らして上がる度に照明のライトが眩しくなっていく。

そして、階段を上がり終えて、ランウェイに上り立ち……顔を上げて振り返った。



「…………」



そこには……すでに俺の登場に気付いた、ニヤニヤとした顔の蓑島さんと。

目を見開いて、口も開いてポカンとして立ち止まって、俺を見る。

ヤツ……なずなが、いた。



「は……は?」



面白いぐらい、驚いている。期待以上だ。大成功とみた。



「れ、伶士?……な、何で?」